碧痕186 襲う意味、その症状
186 襲う意味、その症状
神余光弘の家臣金碗八郎の器官の延長として杣木朴平が、誤って(図らずも)佞臣山下定包ではなく領主神余光弘や近臣那古七郎を殺害する。(仕組まれた奸計に嵌められて)
金碗八郎の器官の延長として子息金碗大輔(里見義実の家臣)が、誤って(図らずも)八房を殺害するだけでなく伏姫をも痍つける。(二筋の義の齟齬から)
那古七郎の器官の延長としてその弟文吾兵衛の子息小文吾は、誤って(図らずも)杣木朴平の器官の延長としての孫房八を、その房八は小文吾の妹沼藺(房八の妻)を殺める。(身の上や深謀を知らぬ知らせぬ食い違いで)
この、「誤って(図らずも)」は、悪い因縁に魘されて繰り返しこの世のものとなるが、この悪い因縁の諸解は、思いがけなく(従って)しかも漠として予期されている。つまり、この即興的な錯誤には、「恰もわざとではないかのように(知らず知らずわざと)」が隠れている。これは、何かの間違いのように魘しかける(導く)意味の敷延である。
この、襲う意味は、生きられるあてど(責め)であり、その症状の一つが物語を弾ませる「誤って(図らずも)」である。
神余光弘の家臣金碗八郎の器官の延長として杣木朴平が、誤って(図らずも)佞臣山下定包ではなく領主神余光弘や近臣那古七郎を殺害する。(仕組まれた奸計に嵌められて)
金碗八郎の器官の延長として子息金碗大輔(里見義実の家臣)が、誤って(図らずも)八房を殺害するだけでなく伏姫をも痍つける。(二筋の義の齟齬から)
那古七郎の器官の延長としてその弟文吾兵衛の子息小文吾は、誤って(図らずも)杣木朴平の器官の延長としての孫房八を、その房八は小文吾の妹沼藺(房八の妻)を殺める。(身の上や深謀を知らぬ知らせぬ食い違いで)
この、「誤って(図らずも)」は、悪い因縁に魘されて繰り返しこの世のものとなるが、この悪い因縁の諸解は、思いがけなく(従って)しかも漠として予期されている。つまり、この即興的な錯誤には、「恰もわざとではないかのように(知らず知らずわざと)」が隠れている。これは、何かの間違いのように魘しかける(導く)意味の敷延である。
この、襲う意味は、生きられるあてど(責め)であり、その症状の一つが物語を弾ませる「誤って(図らずも)」である。


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