碧痕190 何処デモナイ意味
190 何処デモナイ意味
メンソレータムの、メンソレータムを手にしてこちらを見ているリトル・ナースの図や森永の(逆立ちしているのではなく、ふんわり浮かんでいるはずの)エンゼルの図がくっきり浮かび上がる空ろな午後に、誰かの息がかかる。
この、誰かの吐息がしきりにかかる午後の空虚が、リトル・ナースの図やエンゼルの図には潜む。それだけではない。リトル・ナースの図に限りなく潜むリトル・ナースのために空ろな午後が変に空ろに増幅していて、意味に魘されるのは、この午後が何かもう終わっているからで、誰かの息を突き止めようとすると、その気配は消える。それは脅かしかけ、守護するようでもある。
真偽が気に懸かるということは、具体が鎧う直しさや「私」というものが擬態であること、そのことが秘密である限りで(擬態の気配を消す限りで)妥当要求が発生しているということであるが、具体の意味(命令、予期)はその具体のあてど(場所、目的)になって潜伏する。その限りで意味は気にならない。意味が気懸かりになるのは、擬態の気配が消せないで(擬態が解けて)場所、目的が宙に浮き、あてどなくなるのである。意味が剥き出しになっているのに(というより、剥き出しになっているために)それは、何処にもない(或いは、何処デモナイ)。この空虚は、意味と区別がつかない。こうした裂目に面して、模写発作として(魘されるように)誰かの息がかかるのである。
メンソレータムの、メンソレータムを手にしてこちらを見ているリトル・ナースの図や森永の(逆立ちしているのではなく、ふんわり浮かんでいるはずの)エンゼルの図がくっきり浮かび上がる空ろな午後に、誰かの息がかかる。
この、誰かの吐息がしきりにかかる午後の空虚が、リトル・ナースの図やエンゼルの図には潜む。それだけではない。リトル・ナースの図に限りなく潜むリトル・ナースのために空ろな午後が変に空ろに増幅していて、意味に魘されるのは、この午後が何かもう終わっているからで、誰かの息を突き止めようとすると、その気配は消える。それは脅かしかけ、守護するようでもある。
真偽が気に懸かるということは、具体が鎧う直しさや「私」というものが擬態であること、そのことが秘密である限りで(擬態の気配を消す限りで)妥当要求が発生しているということであるが、具体の意味(命令、予期)はその具体のあてど(場所、目的)になって潜伏する。その限りで意味は気にならない。意味が気懸かりになるのは、擬態の気配が消せないで(擬態が解けて)場所、目的が宙に浮き、あてどなくなるのである。意味が剥き出しになっているのに(というより、剥き出しになっているために)それは、何処にもない(或いは、何処デモナイ)。この空虚は、意味と区別がつかない。こうした裂目に面して、模写発作として(魘されるように)誰かの息がかかるのである。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home