Saturday, December 15, 2012

碧痕256 二重人格性が何か禁止する効果

256 二重人格性が何か禁止する効果  最終状態が占める場所としての或る女体が雪女である場合、この、個体ではない雪女の最終状態であるユキアラシの、その息吹は寿命を解くのであるが、誰ニモ言ッテハナラナイという禁止が雪女を極端に私的で寿命の短い断面にする。つまり、雪女は女なら誰とでも入れ替わる。秘密を話しても、それは雪女(房)にしか届かない、或いは、秘密を話すと、なんと雪女(房)に届いてしまう。「墨東綺譚」では、秘密は「私」の二重人格性であり、それはお雪にこそ届かない。  雪女(房)の二重人格性は、個体ではない雪女の最終状態の断面(次元の縮み)であって抜け出し難く、同じようにして、「玉ノ井」の擬似奥行としての「ラビリント」は、「私」の窃視性が何か禁止する効果である。

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