碧痕278 超個体的なものの目撃(witness)
278 超個体的なものの目撃(witness)
「予告された殺人の記録」(G.Marquez )のように、ピンぼけなのかそれとも鮮明なピンぼけなのか区別がつかなない報告は、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネが伝える福音にも当てはまる。運命のように奇蹟も嘘じみているがうむをいわせない。運命的ではないものに面しては妥当要求がはたらき真偽の区別はどうでもいいのではないが、運命や奇蹟に面しては真偽はどうでもいい。そもそもそれは、場所を占めない。出来事ではなく、認識されもしない。マグダレナのマリアに顕れた復活は認識されたのではなく、マリアが誰とでも入れ替わるように魘されることである。それは打ち消す力の欠如であり、地上の出来事ではない。
witness とは何か。出来事とは何か違う、うむをいわせない占拠が個体に顕れて個体が脅かされるように居合わせることである。1968年、地方のCoca-Cola の広告看板を目撃することが戦慄的であるならば、それは、認識されたのではなく、うむをいわせない占拠が個体に顕れたのである。1969年、首都のサントリーの広告看板を目撃することが戦慄的であるならば、それは孤独な目撃というより孤独の剥奪であり、認識するというより認識されるのであるが、この受身は自発、尊敬、可能と収斂して区別がつかない。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home