碧騒293 場所が解ける裂目
293 場所が解ける裂目
偽は真に優越しており、真は偽に優越しようとして移る。場所を移ることは普遍的であろうとする錯誤発作である。真が真を限定する偽に優越することはない。
個体を限定する場所は個体に優越しており、個体は場所に優越しようとして移る。場所を移ることは中間を突破して連続的であろうとする錯誤発作である。個体が個体を限定する場所に優越することはない。個体(subjectum )が移るのは、個体(対象(objectum))としての「場所」でしかなく、「場所」の場所が、潜伏することを以て優越しているのである。しかも、「場所」の場所の浮上は、何処デモナイ場所(意味)に「場所」が浮ぶ(場所が解ける)ことになってしまう。この超越は、すなわち、隠沼が見ひらくのであり、大気を寂漠にするのである。
ヤーウェに呼び出しをくらうことがそうであるように、場所が解ける裂目は、認識でも経験でもなく、一回限り起こる出来事が果たしてそうなのか分からなくなる。


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