碧騒382 覗き穴の紛失、覗き穴の発見
382 覗き穴の紛失、覗き穴の発見
物にならない決定不能の夭いは、海幸彦、山幸彦の場合、幸(道具、武器)の交換、仮初めにも分業をおかすことから来る。しかし「物へゆく」器官の延長としての釣鉤を紛失することを通して海がしゃべり出すのであり、本当の持主の接近に釣鉤が痛みとして魘されるように海底で光り出すのである。つまり、わざとではないかのように釣鉤はなくされていたのである。
これは、渡渉地点を知ろうとして下降するのである。スサノヲが暴れるのはわざとではないかのようにではなく、場所となって潜伏する衝動の違反そのものだからであり、わざとではないかのように椀と箸が流れ寄る。ここでは下降は、紛失ではなく、発見である。これは、覗き穴の紛失ではなく覗き穴の発見ということでもあり、ワザトデハナイカノヨウニとは、導カレテということである。


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