碧空403 嘘をつく約束
403 嘘をつく約束
アリョーシャが尋ね回って聞き込むのは、影のように平行するカラマーゾフとしてのミーチャやイワンの舌を通して不随意に告白するのであり、イヌが催眠術にかかったように彷徨するのであり、殺シタノハオマエナンダゾ、と恐喝されているようなものであり、恐喝する舌を封じようとしてアリョーシャは微笑するのである。この微笑には、打ち消された苦笑いやその他の笑い、失笑、嘲笑、せせら笑い、薄笑い、高笑い、げらげら笑い、冷やかな笑い、怯えたような哀願するような笑い、含み笑い、ほくそ笑み、えたいの知れない歪んだ笑い、奇妙な笑いがざわつくように漏電している。
心神喪失状態とは、何もかも身に覚えがあるのに知らぬままに殺してしまう状態であり、私が殺すのに殺すのは私ではなく、振り返る野良イヌのように催眠術にかかっているのなら、カラマーゾフの器官の延長なら、司法的に罪はないということであるが、神懸かりの社会的形態である分業の、その位置と状態が解離しないで区別がおかされているのである。誰もが責められ、責めを負っているのであり、ミーチャは身代わりであることを代表しているに過ぎない。そのようなことが起こったのは、スコトプリゴニエフスクが初めてではない。二番目というのでもなく、単に真実の代用として嘘をつく約束なのである。


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