Sunday, April 27, 2014

碧空422 闇の中の明るい点

422 闇の中の明るい点  静かな夏の夕方の、沈みかけた太陽の斜光、マリア像の前に跪いた母ソフィヤが金切り声や叫び声を上げながらアリョーシャを両手に抱え、ぎゅっと抱き締め、マリア像の方に差し伸べている、乳母が突然、駆け込んで来てアリョーシャを引ったくろうとする、そうした光景の中の一瞬の母の顔が、闇の中の明るい点のように浮かんで来る・・・  こうした、他の誰でもなくこの「私」を襲う孤独な、誰にも話さずに終わるような記憶が脅かすのは、いちども思い出しそうにない顔がそうであるように、孤独な記憶だからではなく、「私」というものが胸が潰れるように疑わしくなっているからである。

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