Wednesday, July 23, 2014

碧空451 (蜻蛉を切る如く)十字を切って取り消す

451 (蜻蛉を切る如く)十字を切って取り消す  太陽はスタヴローギンとして目撃されるが、スタヴローギンはグリーシカ・オト、レーピ、エフとして目撃される。グリーシカ・オト、レーピ、エフはまるで十字を切って取り消すかのようで、グリーシカ・オト、レーピ、エフの目撃(の頓挫)の精で、マリヤの顔面に顰蹙が顕れる。  グリーシカ・オト、レーピ、エフはスタヴローギンを取り消すが、取り消されたのがグリーシカ・オト、レーピ、エフであるかのようなのに驚いてしまい、大声で罵ってしまう。しかも、その思いがけない大声が何も起こってはいないかのように忽然と消えるために、大声を出したのが誰なのか疑わしく、発作的に振り返ってしまうのは(蜻蛉を切る如く)十字を切るのである。  それで、顰蹙も、大声で罵ったのも、十字を切ったのだと分かる。  荻原守衛の彫刻、互角の責めと責め苦にめり込むように(というより、まだ生まれ切っていないというように)身体が螺旋状に伸び揚がってはまた下から上がって来る「女」も、幼児がトランス状態で仲間の落下を共にするようにスタヴローギンの五年の旅を共にする顰蹙の、足の悪いマリヤのヒステリア(放浪する子宮)も、十字を切る如く蜻蛉を切るのである。

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