碧空500 同心円の暗合
500 同心円の暗合
写真には排水管が写っていても、「雨水管のなかにピエロがいた」は写らない。その到達・保存は提喩的目撃(窃視)ではなく、隠喩的化であるが、このmetamorphosis は心霊写真のように分節されている。排水管となって出現(従って潜伏)してしかも排水管の場所となって潜伏する「it」の(すなわち排水管の最終状態の)薄気味悪い蠕動の気配が、心霊写真と呼ばれるものに心霊のようなものがおぞましく写り込んでいるように、何にでも化けられるおぞましいピエロのようなものとなって排水管のなかに位置を占める。排水管とピエロはparamorph である。
この分節は、メンソレータムのリトルナースの入れ子状態で、ピエロが拡張して排水管になる瞬間に一気に排水管のなかのピエロに収縮する。27年間の記憶喪失の空白が(すなわち27年間潜伏していた排水管の拡大が)ぞっとするほど一気に縮んでタイム・スリップするのも、また、27年間の擬似本能が見かけの症状を変えるだけで中間突破しないのも、metamorphosis の断面から脱け出せないことの、同心円の暗合である。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home