碧空526 何かひどく年をとった気配(のうむをいわせぬトリック)
526 何かひどく年をとった気配(のうむをいわせぬトリック)
何かひどく年をとった気配も、二重であることの気配、被監視の気配のように薄気味悪く(「陽射しが陰にとって代わられるように」(「暗黒の塔」S.K))迫る媒体であることの気配の変装である。
隠れていたものが顕れる効果が如何わしいのは、それが説得しかけるからであり、また、どうして顕れるために隠れていなければならないのか問わずにはいられないからである。
擬態の気配を消した「私」というものの予定調和の効果は大きな野心であるが、それは、擬態の気配が消せない隠れなさというものの、何かひどく年をとった気配の、そのうむをいわせぬトリックとは違って、レトリック(妥当要求の効果)に過ぎない。


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