Sunday, June 21, 2015

碧空562 2014,9.27 御嶽山 1959,11.15 Holcomb (「もうひとりいる!」)

562 2014,9.27 御嶽山 1959,11.15 Holcomb(「もうひとりいる!」)  「ドドーンと低く重たい音に振り返ると、真っ白な入道雲のような煙が山の西側から立ち上っていた・・・岩陰に四つん這いになると、白い煙に包まれた「温泉の湯気に顔を突っ込んだよう」・・・噴石は200 ㍍くらい舞い上がる。ヒューヒューと降り注ぎ、岩に砕けた。約7分後。冷たい空気がほおをなでた。真っ青な空が見えた・・・2回目の爆発音が聞こえた。ザン、ザンと音がし、黒い石粒が混じった灰が降ってきた。しゃがんだ腰の辺りまで埋まった。砂風呂のようにサラサラと生あたたかった・・・3回目の爆発音は、最もすさまじかった。「洗濯機」や「軽トラック」ほどの巨大な噴石が飛び交い始めた・・・じっと動かずに、約50分がたった。稲光が3回続き、急に視界が開けた。あたり一面が黒い灰に覆われていた・・・」  「窪地となっている「お鉢」を突っ切る「近道」を選んだ。灰をかぶった斜面をかかとで滑るように進んで・・・」  「噴火時、八丁ダルミにいた・・・黒煙で視界は真っ黒に。灰が混じった熱風が押し寄せる。灰を何度指でかき出しても口の中にたまる。「熱い」「苦しい」言葉が漏れた・・・ゴロゴロと噴石がぶつかりあう。体が隠れる岩陰を見つけ、もたれかかった・・・ザックに入れていたアルミ製のコッヘルが少しへこんでいた・・・」  「御嶽頂上山荘近くで、昼食をとっていた。ゴゴゴーと音が響き、稜線を覆っていく黒い煙が目に入った・・・ヒューと「ロケット花火」のような音がし・・・地面と水平に飛んで来る石は「ミサイルのような速さだった」・・・」  「お湯のような雨も降って来た・・・「セメント状の灰が降った・・・「雪のような火山灰が猛烈に降った・・・「口にジャリッと灰が入る・・・「7合目のロープウエー(のゴンドラ)の中に灰が入って来た・・・」  DickとPerry(「In Cold Blood」T.Capote ) の、一家四人の顔面を散弾銃で吹き飛ばした凶行は1959,11.15の月に皓々と照らし出され、大地震に呼び出しを喰った人々の証言にあるように、まるでTVや映画のシーンの中に自分がいるかのように大気が媒質変化して、秘密で目撃者はいないはずなのにそうではない。この、窓枠としての括弧がつねに(いつの間にか)もう一つ潜んでいて場所との区別がおかされた舞台装置(「もうひとりいる!」)には、実は逃げ場がない。

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