Tuesday, July 21, 2015

碧空574 大ハムレットの甲冑

574 大ハムレットの甲冑  解離性と呼ばれるものが病状であるとすれば、解離しない隠喩が本来的ということになるが、通常、解離する隠喩(擬態)が正常で、少なくとも日常的であり、解離しない隠喩が異常である。  鏡像に面して、終に猫が不可解なままにただもう忘れたいというふうにそっぽを向いてしまう、あるいはまた混乱しきったチンパンジーが鏡ごと何処かに隠そうとする、つまり、どちらも発作的になかったことにしようとする、それと同じようにして、他の誰かの顔が鏡になって呪われたペルソナを映し出している解離しない隠喩(裂目(眼状紋))に面して、ヒトを襲う発作は、憤怒、失神、擬死のエラー(自殺)、自殺の転移発作(他殺)である。こうした発作に抵抗して、戒律や法律は自殺や他殺を空しく禁止するが、悪の所在はそこではない。  大ハムレットが甲冑を鎧っていることは、小ハムレットの「私」を脅かすもの、汚染するものが外から来るのではなく、単に「私」というものが解けたun-dead 状態に面して、漠として何かのつづきである気配や誰かの器官の延長である気配や、Venus 憑き(漠とした姦通性)の、その眼状紋に目を瞑ろうとする防御の転写である。大ハムレットがかかった小ハムレットが、そのスピリットの二重性(葛藤)を分割して小ハムレットがto be or not to beを鎧うことが、大ハムレットの甲冑を現実にする。

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