Tuesday, August 11, 2015

碧空587 珍奇な反抗

587 珍奇な反抗  水音(野性の時間)に呼び出され続けている空腹に反抗する断食芸人の倒錯あるいは宙返りは、胃袋を断食の達成で満たそうとする。それは分かりにくいにしても、2㎞の断崖絶壁から飛び降りて骨折も足を挫くことすらない苦行より珍奇というのでもない。  ツェランの詩作ばかりでなく凡そ作品と呼ばれるものは断章でしかなく、親体から切り離されても生きられる生体や細胞(zo-oid)のようなものであり、un-dead 状態にある。隠れなさに抵抗して極端に「私」をズーム・アップして塵になり、時間を窮極まで拡大した静止画像が虚像に変わる、そのフーガは方解であるべきなのだが、そうではないかに見せかける。それは、un-dead 状態を癒すために血清が注入されているというのでもない。  ナチス的なもの、それは勃起のカノン、どうして女などというものが存在するのか、という問、発芽に反抗する無限旋律であるが、それにしても、どうしてそのような問が反抗になるのだろうか。  有性生殖というものの存在していることへの問が(転移発作から)女の存在への問に入れ替わってしまうのであり、そのようにして更にそれは、ユダヤ人などというものが存在することへの問に入れ替わってしまう。

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