Friday, May 20, 2016

碧空771 まるで「生真面目」な気配

771 まるで「生真面目」な気配  絶望の症状とは、この世のものとこの世が解離する擬態の気配が消え、ユーモアの気配が消えたこの世のものの生真面目さである(透視不能)。ところが、この世のものがまるで「生真面目」だというのは「自由意志」のようでユーモアの気配が消えていない(透視)。  もう一体分の器官や組織を孕んだ奇形嚢腫が次々と発芽する「雲の小徑」(久生十蘭)のような再発は、透視不能と透視の間に不断に変態していて、別の次元から持ち越された「石南花の葉」は、まるで「自由意志」で指先につるりとしてポケットから出て来る。

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