Friday, June 24, 2016

碧空793 まるで目的のない犯罪

793 まるで目的のない犯罪  「唄う鶴の噴水」は何か犯罪の標題(モチーフ)のはずなのに、目的のない犯罪のようで、問としての責めである目的と解としての責めである犯罪が解離し切らない。半「東京」は、まるで目的のない犯罪なのである。(碧空792)  言葉は、救出を待つ症状である半具体が言葉の前駆体(範疇を使いこなせない失語状態)として、まるで症状を乗り越えたかのように、しかし実は個別化すると同時に一般化するという範疇の次元に症状を転位して、器官の延長として出現する。そのようにして、「大言海」、「広辞苑」といった辞典が採集、展翅した言葉は、しかしうわさのように漂う。  何事もなかったかのようにまた一日が始まるざわめきは、「魔都」に棲みついて乗っ取ろうとする魑魅すだまの気配が夜や霧のように、憑き物が落ちたように掻き消える気配である。しかし、真偽や本質がどうでもいい気配は消滅したのではなく、深々と潜伏したに過ぎない。「魔都」にさざめく告白と伝聞の説得はどこまでも如何わしく、それを乗り越えようとする推理の説得も告白や伝聞とどこまでも共謀しているのであって、レトリックがいかがわしいままに振動、変態しているのである。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home