Monday, January 02, 2017

碧空921 自食する母体、自食する瞬間

921 自食する母体、自食する瞬間  「壁に写る影」が先立つという秘密(諸変態の同時性)が黙示し切らないままに、個虫が部分の振りをする無性生殖的な焦燥が、普遍的なものが偶然の個の振りをする有性生殖的な焦燥にスリップすることは、自食する母体を脱け出ようとするのであり、普遍的なものに誘惑される試煉なのではなく、普遍的な予期が刺激となって顕れて誘惑されるのである。  この予期は種の夢であって神的であるが、刺激の母体となって潜伏するや神的というよりは誘惑的になる。アイザックを誘惑する牝牛にかかるErosはPsycheではなくVenus なのでもなく、Junoであるが、しかしそれが獣姦にしか見えないのはJunoが見えないからである。それは、視力の精ではなく、ディオニソス的演劇に於いてJunoは刺激の母体となって場所となって最終状態となって、対象ではなく目的となって息を潜めてしまっているのである。  この、同時なのに二重に先立つJunoの気配が(その世界意識が)解離して、解が問を映し出す隠喩的な自食と、果が因を代表する換喩的な自食とが遠心分離する。この因果の関心は、母体しかない無性生殖が変態した有性生殖に属していて、瞬間しかない。瞬間を形成する出来事は形式に次元スリップして(予感のような問に変態して)底なしに自食するからである。

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