碧空927 霊的要約6(リンチにしか見えない義贖罪)
927 霊的要約6(リンチにしか見えない義贖罪)
「長い夏」(「村」W.Faulkner)は、スノープスが偶然のミンクの振りをする、その偶然のミンクの息が霊的な「長い夏」に拡大されて、個虫が部分の振りをするようにミンクに受肉が顕れるのであるが、それは公ケノモノとしては精々リンチにしか見えない。そのようにして引き伸ばされ、ミミズのようにのたうち、スノープスの霊的要約である放火の、その解としての義贖罪である。
それはミンクの偶然の息や憤怒を、唸りを上げるような「長い(何が長いのか息苦しいくらい分からない)夏」の夜の積み重なる静寂に拡大して変に禁欲的で余計なものを殺いだ、変に情熱的な義贖罪、変だというのはこの代用が執拗な情熱ではあるが頑なに不随意だからである。
リンチは、真偽はどうでもいいがニセモノというのでもなく、逃げ場のない贖罪の代用であるに過ぎないはずなのに恐ろしくも逃げ場がなくなってしまう。義眼に神経や血管が根づいて伸び、マリアのアンドロイドが受胎してしまうようなものである。


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