Friday, March 03, 2017

碧空961 守護の二相(怪物と遠近法)

961 守護の二相(怪物と遠近法)  思いがけない景色を守護する怪物は、本当の持ち主の接近、本当の話し主の接近に感応した振動の効果である。初めから蹲って守護していたかのように接近して来るからこそ思いがけないのであり、驚きと懐疑と嫉妬が混沌とするのであり、この、知っている息が(同時に)知らない太い息である輪郭喪失こそは、沈黙も同然の(場所や媒質と区別のつかない)怪物なのである。  一方、フレム・スノープスが突出してジェファソンになるためにのぞき穴の向こうに器官の延長や身代わりや通貨を送り込み、チャールズ・マリソンやギャヴィン・スティーヴンズやV.K.ラットリフがジェファソンになるためにのぞき穴の向こうに器官を延長して言葉を送り込むことは、ジェファソンを前景と後景に遠心分離して、法則的、歴史的に輪郭を絞り込む遠近法である。(スノープス三部作 W.Faulkner)

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