碧空984 光るメンフィス2(焦燥の減速)
984 光るメンフィス2(焦燥の減速)
ぶーんというような光るメンフィスの暗騒音、どこか見捨てられ、使い果たしたという気配なのに何か認識されたというようでもある、この隠れなさは、降りかかる眠らないつぶやきがメンフィスをポンペイにし、眠らないつぶやきを別の惑星の大気にする。この焦燥の塵や灰やノイズは、最初の気配が終わっていないのであるが、現在と呼ばれる奇妙な気配に拡大、変形されているのか、縮小、変形されているのか。それとも、この奇妙な気配は雌雄異体と呼ばれているのか。
雌雄異体が自家生殖、無性生殖と遡上するにつれて、現在は遠心分離した媒質、場所、最終状態との区別をおかされ、死の内蔵が洩れ出す。その気配が神の気配と感じないように、焦燥が質料化しようとし、フレム・スノープスを葬る殺意が持ち上がる思いがけない景色はミンクの擬死のエラーを転移発作的に回避するのである。
ミンクとは、スノープスから自由になろうとして誰でもなくなるのではなく、誰でもないことから自由になるために強迫的に誰でもなくなる不随意の情熱(怪物と呼ばれる興奮)であり、その焦燥が減速して、光るメンフィスとなってぶーんと発するのだ。(碧空961、983)


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