Sunday, May 21, 2017

碧空1014 土星の月の、もの凄いエコー

1014 土星の月の、もの凄いエコー  他の誰かとなって想起する献身(の漠とした不在)を他の何かとなって想起する意味(の漠として迫る不気味)。ナルキッソスが水仙となって模写する戦慄的気配は献身のmetaphorで、水仙以後のナルキッソス的なものとは、水仙となって彷徨うナルキッソスがmetamorphoseしないではいられない実体の揮発であるように、言葉にまるで意味がなくてはならぬとでもいうように不断にparaphraseしないではいられない意味の揮発を、エコーの(もの凄い最短距離であるために)届かぬ思いが空しく埋め合わせようとすることである。  意味の気配の衰弱は雌雄異体の気配が掻き消えようとしているのであるから、現在の広がりが収縮してもの凄い瞬間の症状が露頭しようとしているのである。  土星の月の、その氷結した地表面の下には吹き出す熱水と液体の海と、その暗黒の底に微生物が棲息している気配、というように種の夢は、遠心分離した現在の広がりを不断にズーム・アップして顕在化していくが、しかしこれでは、とっくに経験されたことが奥行がないかのように続いているか、擬死や冬眠のエラーが奥行があるかのように続いているかだ。

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