碧空1024 漠として鎮魂
1024 漠として鎮魂
個と種の間が決壊した実体の揮発は、「種の起原」のように何か鎮魂、何か救済である。それは、実体の気配があふれ出すために、宙に浮いた実体が場所のように感じられる。浮かび上がった場所は何か不易で何か一貫した、反駁し難い魂の気配も同然で、浮かび上がるために排除された影の気配のようでもあるために場所も同然なのである。
つまり、ヨハン(アンナ)と天馬(アンナ)が違う方向から辿って同じ場所に出る雌雄同体の気配は、現在の広がりを呑み込んだ鏡も同然で、まるで景色の表面にMonster と落書きされているみたいなのである。しかも、この、呑み込まれた風景の奥底から題字が鏡面までズーム・アップして来て粛然と張りつく映像のような、遠近法の人知れぬ崩壊が、漠として鎮魂なのである。(碧空1023)


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