Sunday, September 03, 2017

碧空1083 MOON WALK1(南部の憂愁)

1083 MOON WALK1(南部の憂愁)  若ベイヤードの、その物狂ほしい自動車の暴走は、自動車となって暴走しなければ双子の片割れのジョンの、その飛行機の墜落に追いつけそうもなく見えるからであるが、それは、清教徒的な生活の甲冑を鎧ったナーシッサとなって戦闘少女アテナがその冤罪性を想起する、そうしたSARTORISの憤怒と当惑を贖罪的になぞっている。雌雄異体の気配が揮発した騾馬の憂愁が次に何をしたらいいのか分からないから辛抱強く見えるに過ぎないように、次に何をしたらいいのか分からない憂愁のために若ベイヤードの生活は暴走にしか見えないし、その(大声で告白するような)暴走はマッキャラム家の狩猟生活に逃避するように迷い込んでいっても、そこでは騾馬の憂愁は雌狐と雄犬の合の子に(若ベイヤードを脅かすように)変装していて、若ベイヤードはたしかに鹿を追い詰めていたはずなのにいつの間にか、というよりとっくに崖っ縁に誘われていたのである。若ベイヤードを万力のように抱き竦める寒気の正体は、この、次に何をしたらいいのか分からない南部の憂愁なのである。  この、SARTORISの憤怒と当惑は、とり返しのつかなさが埋め合わせる献身の、その擬似過去や冤罪的に移動する原罪そのものだとしても、個々のSartorisは他のSartorisとなって話すように生殖してニューオーリンズとミシガンを結ぶ鉄道といったSARTORISの夢(の跳躍)ともなって蜃気楼が魘されるように贖罪的に伸びる。  それは、Michael Jackson のMOON WALK が、Michaelや家系にエコーして顕れた白皮斑(しろなまず)、侵入して来た異物を攻撃するはずの免疫能が誤って色素細胞を破壊してしまうエラーと冤罪に面しての憤怒と当惑を、後ろ向きに走査して魘される如くである。(碧空1082)

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