Tuesday, November 28, 2017

碧空1140 MOON WALK58(何か全てを知っている邪悪な気配)

1140 MOON WALK58(何か全てを知っている邪悪な気配)  Faust が呼び出したというより、Faust の探究の部屋はそもそもMephistophelesの出そうな場所、Faust の「壁に写る影」が催眠術にかかったような犬やおぞましい山羊脚となって受肉しそうな場所なのである。凡そ真偽や究極が気になる野心には、Mephistophelesがかかっている。究極の虚構は虚構の気配を消すことであるが、究極というものは虚構の気配を消してMephistophelesがかかっているのである。つまり、初めからFaust の探究は、Mephistophelesの掌の上で孫悟空が天竺を尋ねるような彷徨なのである。  何か全てを知っている邪悪な気配(OLD EVIL)は、世代異体の間が決壊して、生きる命令がどの世代にも属さないというような命令の揮発である。それは実体の揮発であるはずだが、実体じみる。オイディプスに降りかかった子殺しは、母体が子虫の振りをする擬似脱皮を記憶していて、いつまでも次の世代にならないことの息苦しい、遠い谺である。とすれば、オイディプスに起った(羊水のなかの不気味な生活音にもの凄い速度で(距離を取り消して)追いつかれるような)母子相姦は、この世のことになるのか。

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