Friday, December 22, 2017

碧空1156 MOON WALK74(遍在する窃視が面食らう)

1156 MOON WALK74(遍在する窃視が面食らう)  ビッグバンは瞬間を吹き飛ばして、世界の終わりのように窃視がきかない。写真撮影が気休めになるのは、この世のものが占める居場所が瞬間の鏡像のように写り込むからである。ところがそれは、他の誰かが「私」の振りをして写り込んでしまうようなもので、「私」が他の誰かの鏡像のように写り込んでいて俄かに不穏になる。写らないはずの隠沼がのぞいていて、それは写真ではない。  平行世界は、こうした瞬間の揮発が単に時間の極端な拡大ではなく、単に思いがけない景色が宙に浮くのではなく、複数の解の潜勢(問)が一つだけ現勢(解)に変態する、その次元跳躍のとり返しのつかなさを罰を受けたように埋め合わせようとする。悪い未来が見えるために悪い未来を回避しようとしてうまくいったとしても、それは回避したことにはならない。流されたオイディプスとは別のオイディプスが平行するのである。  のぞき穴の向こうに見えないはずの未来が見える神通は、のぞき穴の(時制が遠心分離した主語と目的語の間の)決壊であるから、それは瞬間の揮発、時間の極端な拡大であり、打ち寄せる重波が見えるようなものであるから、それは未来ではなく、ビッグバンと世界の終わりの区別がおかされている。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home