Sunday, January 07, 2018

碧空1167 MOON WALK85(隠れなさの場所の暗示)

1167 MOON WALK85(隠れなさの場所の暗示)  遠近法に包まれた道は誤りを冒さないように懐疑しながら導かれるが、運命は時間に変装していて、何もかもがそう見えるに過ぎない。しかし遠近法が崩壊すると運命は誤る危険を冒して突進し、どんな回避も精々迂回に過ぎない。それは、何か間違っているような気配となって迫る。  1を疑う個も冒されるようにして迫り、そのようにして続く道、そのようにして導くとも祟るともつかない道に抗うようにして、Miss Burden の祈りもHightower の偽証も余計な干渉と回避の試みであるが、余計な迂回に過ぎない。しかも、迂回に過ぎないことが突進の勢いを増幅するというように、Christmas の運動は不可解なものに変貌するかに見えてしまう。  運命に抗う運命に呼び出されているのではないのに、余計な干渉のために、運命ニ抗ウヨウニシテ従イ、運命ニ従ッテ抗ウ、というように見えてしまうのである。  しかし、Christmas の流浪は、孤児院のJoe Christmas が歯磨きのペーストを舐めるためにチューブから絞り出されるように忍び込んだ部屋の、カーテンの蔭に追い詰められて隠れていた光景から、まるで一歩も脱け出さなかったかのように、Hightower のキッチンの隅にひっくり返されて立てた、テーブルの蔭に追い詰められて隠れている光景へ突進していたのであり、隠れなさ(nowhere to hide)の場所(nowhere )を暗示する何か目じるしのようなものなのである。(「八月の光」W.Faulkner)

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