碧空1176 MOON WALK94(自ら自らの運動に追いつこうとする)
1176 MOON WALK94(自ら自らの運動に追いつこうとする)
俳優は化けて出る神の転身で、その自由振りは服従の擬似脱皮であり、へりくだる個も冒される献身の変装である。一体何が本物なのか分からなくなる自由剥奪の危険を冒す、半ばこの世のものとして機能する。それは、Jesus Christも同然であるが、同然である限り面白く秘されることになる。
雌雄異体の気配の、その光の自発を失うまいとして失う危険を冒し続ける女優は、同じようにして、面白く秘される限りVenus がかかる。献身であること(の裂目)が覚醒する限りで光り出すのである。
この裂目が眠り込む遠近法のなかでは、Jesus Christも同然の薄気味悪さもVenus がかかる眩しさも跡形もない。それは、metamorphosis であって、認識なのではない。
Yoknapatophaは、一方で物語群を演ずる俳優のようなもので、認識ではなく、範疇でもなく、同時に、この世が物語群を映し出す(物語る)ことであるような、振動である。そのためにしばしば、登場する人物の運動が、何かまるで自ら自らの運動に追いつこうとする如く、それよりも先走る運動や遅れる運動が霊的な層を成して剥がれる(すなわち、解離しない)のである。(MOON WALK93)


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