Thursday, January 25, 2018

碧空1179 MOON WALK97(反直観的な不在証明)

1179 MOON WALK97(反直観的な不在証明)  死体が鏡像のような反映であるのは、他の誰かとなって見て公然とするからであるが、生首のような代表でもある。それは真実の瞬間の凍結保存であると誤る危険を冒していて、真実の瞬間は今にも腐臭を放ち始める。つまり、コレハ本当ニ「私」ナノダロウカというような懐疑を封印しておけないのである。  死体は、寿命というものの本当の持ち主が分からなくなる「私」というものの、その本当の持ち主が分からないままにいつの間にか移ろう一生というものの、その単位の反直観的な不在証明であるが、寿命を鎧った一生の終わりの振りをして説得的でさえある。  それなのに死体を土葬なり火葬なりして隠さないではいられないのは、一生の終わりに面して一生というものの不在証明に面してしまう驚きと懐疑と狼狽からの転移発作のようなもので、地下墳墓の八百羅漢じみた千成に重なる髑髏群を尋ねると、それはおびただしい生涯の痕跡なのか、反直観的な不在証明が犇めくのか、狼狽が再現する。

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