碧空1189 MOON WALK107(憤怒の正体)
1189 MOON WALK107(憤怒の正体)
人殺しは主体の関心と情熱が客観に転写できるかのような危険を冒して死体が鏡像になるのであるから、この埋め合わせは変装に過ぎない。復讐神エリュニスが本当の名前を呼ばれることが憚られるためにエウメニデスと呼ばれるとすればエリュニスも本当の名前ではないに違いないように、隠れなさは客観に変装できるかのような振りをして、その遠い谺のように、主語が述語に仮装しないではいられないのが演繹である。
追跡や陰謀の気配は隠れなさの変装であるが、この「何も身に覚えがないのに追われている!」も、「眠っている間に運び去られる!」、「いつの間にかもう一人増えている!」といった変容も、まるで憤怒の正体があって守護するとでもいうかのように変装する、というふうだ。


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