Wednesday, March 14, 2018

碧空1211 MOON WALK129(OLD NICKの秘伝)

1211 MOON WALK129(OLD NICKの秘伝)  「A Portrait of the Artist as a Young Man」(J.Joyce)は、an actuality of the possible as a possibl の敷衍で、a portrait of Daidalos as Dedalus(Stephen Dedalus )は「麗子像」(岸田劉生 )や「The World of Christina」(A.Wyes)が種の夢の振動の気配であるようにDaidalos とDedalusの間は決壊して、Dedalus となってDaidalosが想起する献身は「喪神」(五味康祐)である。  このOLD NICKの記憶喪失は、客観に転写された遠近法のなかでは、変幻自在の魔法使いが鼠に化けた一瞬を狙って長靴を穿いた猫が捕食するように魔法使いが弟子に殺されるようにも見えるが、その同じ一瞬に魔法使いが全質変化して長靴を穿いた猫になったことが忘れられるのである。釈迦牟尼仏が摩訶迦葉仏となって大悟する仏法の伝教のようにして魔法が伝わるのであるが、普通の伝達とはまるで何か違う。同じようにして「喪神」の秘太刀は師匠が弟子に仕留めらる瞬間に限って相伝するのであるから、師匠の自殺、擬死のエラーにも見える。「長靴を穿いた猫」が何か不条理な話に聞こえるとすれば、それは、この擬死のエラーの精である。  ところが、このOLD NICKの秘伝は、Daidalosが弟子を殺すようにも見える。それは、弟子となって蘇る教師の、その献身は両つながら個を超え出る振動であることが、客観に転写されて(すなわち、矛盾した陰陽に解離、同時に二方向に導かれて)エコーしているからである。

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