碧空1212 MOON WALK130(OLD NICKの監視の気配)
1212 MOON WALK130(OLD NICKの監視の気配)
Daidalosの殺された弟子が鷓鴣となって潜伏して監視するのは、他の誰かとなって想起する献身が陰陽に解離して、打ち消された(個を超え出た)弟子が疚しさとなって潜伏することが奥行があるかのように客観に転写されるのである。鶴女房が陰陽に解離して壁に異形の影が写る如くである。
「Uncle Willy」(W.Faulkner )の14歳の弟子が当惑するのは、天狗の飛行術の如き秘伝が、能所の解離した伝達と何か違うのではなくまるで何か違っていて、どう伝えても届かないだろうからである。Uncle Willy はプロテスタントの雁字搦めの生活術(要請の重力)の上空を剽々と漂うのに阿片や密造酒を以てしていたが、正に小さな飛行機を以て器官を延長することに発心の如き突然の決意をなし、弟子を誘って、弟子を遺して墜落してしまう。鷓鴣となって種の夢(良心)の如く潜伏するのは、弟子ではないかに見える。しかし、弟子は墜落を共にしたのである。弟子は、誘拐サレタノダカラ、オマエノ精デハナイと人々が慰めるようにUncle Willy の誘惑に導かれたかに見えるが、「The Spirit of the Beehive」(V.Erice)の、あの、フランケンシュタイン(精霊)の囁きに誘われて失踪した童子が魂を抜かれたかのように見えたとしても、それは、小さな水溜まりをのぞき込んだ童子の顔が思いがけなくも精霊(フランケンシュタイン)の顔になってのぞき返していて童子にゴーストがかかっているように、弟子がUncle Willy に呼び出されることには、既にして師匠の飛行術がかかっていて「喪神」なのである。
それは、プロテスタントの道や、その道に反抗する道のような義本能ではなく、教師が弟子となって蘇る漠とした奇妙な気配、鷓鴣の如く潜伏して監視する気配なのである。


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