碧空1242 MOON WALK160(躱せない復活の気配)
1242 MOON WALK160(躱せない復活の気配)
何か躱せない復活の気配は、暗黒物質じみているとはいってもこの世を組成するというのではなく、
この世は気休めに現在が広がって「誰かがいるはずだ!」と罪が擬似過去となって盗まれているか、ゴシックの大気が終日黄昏であるように誰もいない屋敷中の灯りを点けて回っても暴かれないどころか、あの「誰かがいる!」と薄気味悪く迫る気配に抱き竦められる如くに宙に浮くか、つまり、復活の気配が何か躱せないのは、その気配が、この世のものが気休めに寿命を鎧ったこの世を現し出すために身を潜めるか、 ハンスがもう一人のハンスを発見することになる屋根裏部屋が「アメリカ」(F.Kafka )に地続きの間道を潜めているように猖獗するか、だからである。
それは、この世を鏡にして鏡像にする意味で、大気は寂漠に入れ替わって猖獗する。本当の語り主が「ちょうどその頃」といったのぞき穴を(盗まれていないかのように)盗まれて遍在するのは、復活の気配が躱せないのである。しかし、「誰に入れ替わったのか分からない!」。
復活は追跡を躱して他の誰かとなって失踪するのであるが、復活の(被追跡の気配)は躱せない。この奇怪な想起は、物語る衝動も躱せない。しかしそれは、一体、沈黙とどこが違う!


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