碧空1262 MOON WALK180(波のように寄せては返す気配)
1262 MOON WALK180(波のように寄せては返す気配)
次第に記憶が狭隘になっていく症状は、現在が狭まっていくのであり、雌雄異体の気配の退潮である。人生の黄昏という、人生の終わりの隠喩が何か響いて来るのは、実は、とり返しのつかなさを埋め合わせるように復讐的で、波のように寄せては返すからである。
GPS 発信機を装着した二羽のコウノトリが、茨城古河と千葉茂原の間に広がる現在を上古の空と雌雄異体の気配に染め上げる。それが、波のように寄せては返す気配、響いて来る無量の気配であるのは、客観に転写されたGPS の監視と追跡が底知れぬ隠れなさの暗喩であることも重なって二重の潮騒となって響いて来るのである。


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