Saturday, July 14, 2018

碧空1292 MOON WALK210(隠喩の起原)

1292 MOON WALK210(隠喩の起原)  後ろに残るはずの足跡が前方に残る。鏡であると同時に鏡像である運命の中間性が嫉妬からやり直すことであるのは、そんなふうだ。「私」に属するはずなのに打ち寄せる海のような無関心の、その嫉妬の鏡像性がやり直しの請求であるが、客観に転写されると悔い改めからやり直すように見える。  運命は「婚姻に立ち会う偽司祭」に瓜二つだ。それは、結ばれると同時に取り消されるようにして結ぶと同時に取り消すのである。  隠喩は客観に転写するための即興の奇術であるが、運命を(あるはずの擬似過去を)客観に転写しようとする試みはいよいよ奇異である。自らをさらけ出すと同時に取り消しにかかる運命を、さらけ出すと同時に打ち消しにかかるからであるが、つまり、闇をよく見ようとしてうっかり光を当ててしまうような試みに見えて何か違う方へ、何か救われることへ逸れたがっている即興の奇術は、隠喩の起原の暗示なのである。

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