Wednesday, August 29, 2018

碧空1322 MOON WALK240(larger than lifeの気配に狼狽して)

1322 MOON WALK240(larger than lifeの気配に狼狽して)  イエスは、「不在の騎士」(Italo Calvino )アジルールフォのように、平気で眠った後で不意に目を覚まして徐ろに「私」を取り戻していると疑わない人々、あるいは部屋の家具や置物が眠る前と何も変わらない気配(しかし、何か大きくなっている気配)に驚かない人々が信じられない。アジルールフォが甲冑を脱がないのは、薄気味悪く迫るlarger than lifeの気配を押さえ込もうとするからであるし、それでも丸裸のような透明な感覚に狼狽することがあって発作的に両腕で胸を抱えるような身振りをする。  つまり、輪郭喪失と隠れなさは区別がおかされている。  アジルールフォが転移発作的に松ぼっくりや小石を数えたり配列したり数学の諸問題にとりかかったりするように、日々の生活が儀式や習慣的規則を鎧うのも、不意にこの世のものに場所や罪のようなものが溢れ出したlarger than lifeの気配に狼狽するからだ。

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