碧空1325 MOON WALK243(失踪のプロット、追跡のプロット)
1325 MOON WALK243(失踪のプロット、追跡のプロット)
修道院の屋根裏部屋を鎧った尼僧の、その「拷問と変身」は、空気や場所との区別がおかされないように兜と甲冑を鎧ったアジルールフォと兜と甲冑に処女性を隠したブラダマンテとに二重方解する如く、遍歴の騎士アジルールフォはエウロパのように拉致されたがっているソフローニア姫の処女性(という観念)を守護する一角獣にして、ブラダマンテは雌雄同体であるが、このブラダマンテと呼ばれる「拷問と変身」は、一角獣の到来を待ち侘びるソフローニア姫を前触れているのに、実はブラダマンテはソフローニア姫が世を忍ぶ仮の姿であるというプロットになるには一角獣過ぎて、その輪郭喪失から、失踪する。
胸が潰れるような「不在」の騎士アジルールフォと呼ばれる「拷問と変身」も、処女性を守護する一角獣という矛盾した命令の葛藤の症状であるから、その、胸が潰れるような輪郭喪失から空気や場所となって失踪するが、この、拉致と被拉致が解離しない媒体性は、教師アジルールフォが弟子ランバルドとなって想起する献身が双子のトリックに零落した(つまり、アジルールフォを代表する兜と甲冑をランバルドが身につけることでアジルールフォと取り違えられることになるような)プロットになって追跡される。
二体の「拷問と変身」が、後れて来るもう一体の「拷問と変身」に解消するまで失踪するプロットは、二体の「拷問と変身」が、もう一体の「拷問と変身」の解(症状)として流出した、その足跡を遡上するのである。(MOON WALK242)


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