碧空1330 MOON WALK248(種の中間性)
1330 MOON WALK248(種の中間性)
「木のぼり男爵」(Italo Calvino )の反抗は、その領地を去ると同時に留まる。この、「私」や今のような中間性は、領地の地上と樹上の二層に分割されて、領地の日常を現実にするために屋根裏部屋や地下室のように潜伏していた場所が樹上となって浮上し、日常が再発する。つまり、樹上が現実になるために潜伏する場所が(屋根裏部屋や地下室のような)後れて来る主体である。それはコジモではなく、それは物語を去ると同時に物語に留まるように寄生して、コジモの弟の姿に身を窶したがる遍在する窃視である。
つまり、この、支配するというより支配するように寄生する遍在する窃視は、「私」や今のように種の中間性に属するのである。
尼僧の姿をした「拷問と変身」に身を窶した遍在する窃視は、「不在の騎士」(Italo Calvino )をこの世のものにするための(客観に転写するための)隠喩でもあるが、その、支配するというより支配するように寄生する底知れぬ種の中間性は、この世のものとなって出現するというより出現するように場所となって潜伏する。この、去ると同時に留まるということは、後れて来る主体が猛禽類の鳥瞰のように広角レンズで一息に見渡すと同時に一隅を一気にズーム・アップして大気を寂漠にするように、個(や解)としては去ると同時に種(や問)としては留まる次元跳躍(metamorphosis )なのである。


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