碧空1337 MOON WALK255(無自覚な現実性)
1337 MOON WALK255(無自覚な現実性)
何も変わっていないのに取り替えられてしまっている人知れぬ変貌に驚いているのに、その解離しない、や擬態疲労、甲羅を経た家具や彫像や壷に影がおどむとか、ものの気配とか、鬼の吐息、目が見ひらくといった魔術的激変が、しばしばあべこべに報告される。それらが朝の光のなかでも昨夜の輪郭を崩さずにいる姿勢や、人の手から手へ距離と時間をかけて彷徨って来た不易な姿に畏敬を覚えるというのである。と同時に、そうした何か一貫した家具や骨董や肖像に目配せや息を感じて「私」が認識されたというふうなのに、あくまでも家具や骨董や肖像を通して「私」を認識するというように改竄される。囲繞する家具や骨董や肖像の間に「私」は出現するのである。
これは、隠れなさに面して(狼狽から)傍視する転移発作である。後れて来る主体の孤独がエラーであることに無自覚なのであり、と同時に、後れて来る家具や骨董が暴らさまにこの世のものではあるが、媒体であることからこの世が映し出す鏡像に反転、変脱している、そうした現実性には無自覚なのである。
この現実性は擬態性であるから、擬態というものは無自覚なのである。


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