Friday, November 02, 2018

碧空1365 MOON WALK283(誰かが話す!衝撃と真空)

1365 MOON WALK283(誰かが話す!衝撃と真空)  産屋を覗いてはならぬという禁止(あるいは誘惑なのか)をおして、おぞましい魚族の形相を見てしまうようなことが目撃なのか真空なのかは、密林のマチゲンガ族が現実なのか誰もいない部屋を鏡が呑み込んでいるようなことなのかと同じように、媒体であることの気配を消しているのか気配づいているのかの差異である。  後れて来る主体が場所になるまでに潜伏するのではなく後れて来るならば、すなわち、媒体であることの気配を消せないで他の誰かとなって想起する献身が、誰かが話す!といったホメロスの息である。石牟礼に湯堂に痙攣に包まれた「山中九平少年」に、その吐息がかかるのは、この世のものの、その直しさに打ち消されて疚しさとなって潜伏したはずのゴーストがかかるのである。  つまり、場所や大気との区別がおかされて恥ずかしくなるほどの大接近、「山中九平少年」の頬に息がかかってしまうほどにズーム・アップしてしまう衝撃が、地獄から管を通された真空、誰もいない部屋を鏡が呑み込んでいるように誰かが話す!真空である。  見てはならないものを(突き詰めれば、うっかり)のぞき込んでしまうが、それは部屋そのものに膨れ上がっている、といった衝撃と真空である。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home