碧空1384 MOON WALK302(見てはならない自食の光景)
1384 MOON WALK302(見てはならない自食の光景)
半陰陽の肉薄、それは、現在の広がりを閉じ込める「ために」自食するのである。自食する魔法使いは、この「ために」の覚醒であるから、魔法使いに雄と雌がいるという雌雄異体は誤伝なのか迷信なのか擬態なのか、というより、それこそが(過冷却状態の現在の広がりこそが)魔法なのである。
Mephistophelesの提喩的、隠喩的技術は、Faust に半陰陽が覚醒しないように導くことである。かくしてFaust は(半現実の)世界の終わりに気づかないでいられる。あるいは、世界の終わりに面しても、狼狽から、傍視して、世代の間や雌雄の間や種と個の間の断絶を媒介するかのように高遠にして記念碑的な干拓事業や大伽藍の百年の建築といった大掛かりな転移発作を起こすのである。しかし、どんなに現在が引き伸ばされ、後れて来る主体が肥大し、後れて来る物質がきまじめになっても、巍峨として聳え立つのは世界の終わりが釈迦の如く宙に浮くのである。
MephistophelesがFaust の器官の延長のようにしてむく犬となって従いて回る、何か導くような、その監視は、Faust が究極の魂にもしかして覚醒することが、見てはならないMephistophelesの自食の光景だからである。


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