碧空1414 MOON WALK332(後れて来る主体の失効)
1414 MOON WALK332(後れて来る主体の失効)
個(解)が現実であるために場所となって潜伏する種(問)の、その、後れて来る主体(の傍視)の効果は、個が現実であることであるが、それは誤る危険を冒すまいとするのに(無自覚に)誤る危険を冒していて、個々の解の振りをする問の反魂性は個々の解と解の間に出現しては逃れ去る法則を追求する保留のスピリットに入れ替わっている。この差異は幽かにして(しかし)何かまるで違うのである。
擬似半陰陽の浮浪の人サンチァーゴを、アンブローシオは暗がりから影のようにつけ狙い、片隅から靴の靴紐のようにうかがいシャツの釦のように寄り添い、糸を操り、待ち伏せ、目隠しをしたリゴベルトを通して女体を舐めて雌雄異体の気配を追究する狐臭がやがて陰から身を起こして躍り出てくるように、サンチァーゴの場面と発語と追求が現実になるために打ち消されていた他の(あるいは他の誰かの)場面と発語と追求をアンブローシオは代表して姿を変え、姿を変えてやって来るアンブローシオとは、アンブローシオとなって想起するようにしてサンチァーゴが無自覚に知っている話、後れて来る主体の失効した大伽藍の浮上なのである。
こうした失効は、「ラ・カテドラルでの対話」(M.V.Llosa )や「緑の家」(同)の話法と遠近法を冒して、唐突に(場面の話し間違えであるかのようにして)跳ぶかに見える種の種の浮上は、文字の見間違えが何か(その文字が現実になるために打ち消されたものを)無自覚に知っていることを暗示するように、その場面や発語や追求が現実になるために打ち消されている種(狐臭)が躍り出るのである。
こうして、この大伽藍は、超個体的な蛙と蛇と青蝿とヒメコンドルが隣りあう断絶は、告白とも密告とも、推理とも恐喝ともつかない、何かエラーの如くなのである。


0 Comments:
Post a Comment
<< Home