Saturday, January 26, 2019

碧空1422 MOON WALK340(世界の終わりのように抱き竦める、逆窃視の気配)

1422 MOON WALK340(世界の終わりのように抱き竦める、逆窃視の気配)  モトクロスの競技中の事故で宦官やカストラートも同然になったマヌエルは、というよりマヌエルを通して、闇の中でルクレシアが便器にとばす、すすり泣くような、鈴のような小水の音をリゴベルトは陶然と耳にする。麻痺した左半身や切断された左肢を右半身や右肢が兼ねることがあるように、陰唇の奥処の腺の分泌と精液の噴射を兼ねる闇の中のすすり泣くような小水となって擬似半陰陽が鬱勃と転写され、鷲掴みにされるのである。  Wakefield(N.Hawthorne)が覗き込む長い不在の情景も、そうした雌雄異体ではない擬似半陰陽の転写で、解(としての表現)の振りをする「すすり泣くような小水」が同時に問のように振る舞って、のぞき穴の向こうで個と種が解離しない二重性、雌雄が解離しない現在の広がりの頓挫の、その解の振りをするのである。このように、解の振りをする(と同時に)問のように振る舞う症状や表現の標本はparamorph であると同時にparaphraseで、それは、途中までしか来ない世界の終わりのように、これから届く、といった伝達で、伝達したことにならない。  輪廻や精霊蜻蛉といった模写発作的な夢想も、他の誰かとなって想起する献身の、その反直観的伝達の転写で、解明したことにならないのに隠れない、抱き竦める逆窃視の気配である。

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