碧空1471 MOON WALK389(擬似半陰陽の三相)
1471 MOON WALK389(擬似半陰陽の三相)
丑の年の、丑の月の丑の日の、丑の刻に鏡の底から対い形成の片割れの顔が浮かび上がって来る、といったぞっとするような丑待ちの少女たちは、誰にも見られないように身を浄め、透明になるまでに身を縮め、鏡が身ごもるように少女たちは身ごもって制御不能に炎上するのである。
放火とは、誰にも見られないように照らし出される、といった奇怪な制御不能の羞恥発作である。その擬似半陰陽の起動は、受胎告知じみ、その解としての炎上は、鶴女房の(見てはならない)壁に写る影のようなものをも身ごもるのである。
炎上のために、丑の年の、丑の月の丑の日の、丑の刻に、というようにのぞき穴が絞られるように、鶴女房は「なのぞきそ」の禁止を以てその時を狙い澄ますが、その擬似半陰陽は、種と別の種の区別がおかされる羞恥と惚恍だけでなく、個と種の区別がおかされる羞恥と惚恍にも重心を移している。鶴女房が不覚にもあるいは迂闊にも発見したものは、最後の一羽を襲う火の鳥だからである。
しかし、この襲撃は、最後の一羽が火の鳥を身ごもることの覚醒である。


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