Friday, April 19, 2019

碧空1475 MOON WALK393(誰かの吐息がかかる殺祖)

1475 MOON WALK393(誰かの吐息がかかる殺祖)  思索を練ることは、何か死体や犯人や、部屋の番号や埋もれた宝物を探す如く、対い形成の片割れの顔を見たいと願う少女が身を浄めてぞっとするような丑待ちをするようなもので、鏡の底から、魂を映し出す顔は浮かび上がって来ていない。  顔は鏡の底に潜んだままであるために鏡は底なし沼の如く、それは、顔との区別がおかされるということであるから、鏡は媒体として顔の暗喩であるはずなのに、魂の暗喩に転位してしまう。  暗喩としても現実としても鏡は顔を映し出すだけでなく、顔に冒された鏡は暗喩としても現実としても魂を映し出すことになる。丑待ちの鏡がぞっとするのは、本当に鏡は魂を映し出すのだろうかといった、負い目があるかのように(雌雄異体となって)呼び出される羞恥と惚恍の身震いである。  思索を練ることが薄気味悪く迫るのも、負い目があるかのように小さく小さく(まるで、ズーム・アップするように)縮んで誰かの吐息がかかって、身震いするのである。

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