碧空1490 MOON WALK408(恥辱のゼロの韜晦)
1490 MOON WALK408(恥辱のゼロの韜晦)
置き去りにされた時限爆弾が他の誰かの身体に通り魔となって顕れたために、自身を襲う通り魔は度忘れしていられる。
連続射殺魔事件の永山則夫の場合、5歳の時に置き去りにされた永山則夫の生長は、紆余曲折しながらも刻々と時限が満ちることであって、置き去りにされた特異点で清心に埋め込まれた時限爆破装置は作動し始めているのであるが、その間は、世界の終わりが引き伸ばされているというよりは、通り魔に遇うような真空がシャボン玉のようにずっと満ちているのである。不断に永山が出る断崖の冷気は輪郭を照らし出すが、それは輪郭を取り消すのも同然である。
懐郷の念が勃然と沸き起こって網走の海へ繰り返し誘われるのも、零気に襲われるのである。後の人殺しや窃盗や侵入のような発破は世俗の禁止の思いがけない突破ではあっても、この、襲いかかる真空を突破しない。それは、突破の表現であったとしても真空を突破しないことの埋め合わせにはならなく、小さく小さく(まるで、ズーム・アップするように)縮んで、シャボン玉のようにふくれた恥辱がゼロのような穴を掘って韜晦する、というようだ。


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