碧空1511 phantom circuit19(おかしな気配)
1511 phantom circuit19(おかしな気配)
平均値としての孫次郎の(「誰かがいる」という薄気味悪く迫る)気配は、復活を躱せないが、個々の「私」や個々の「今」を取り戻すのではない。「私」というものは擬似半陰陽で、個々の「私」のように雌雄異体ではないのである。
「私」というもの(の、個々の「私」)は、現在の広がりに面して世界の終わりに面してしまう、というような矛盾、裂目を蔵している。まるで、世界の終わりを想起するために現在が広がるというようである。
誰と入れ替わったのか分からない贖罪、濃厚な眠気のように蔽いかける運命とは、他の誰かになるために呼び出されるのが個々の「私」である、というようなおかしな気配である。


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