碧空1523 phantom circuit31(「舌を出した般若」)
1523 phantom circuit31(「舌を出した般若」)
魔法使いと長靴を穿いた猫の間に鼠が介在することで、捕食の位格がとり消され、教師と弟子に変装していた伝達の位格もおかされてしまう。教師が弟子になる限りで魔法は秘伝する。それは、子孫が先祖を映し出す媒体として能所が解離しない本能の、命令がどの世代にも属さない、というような伝達である。三位格が三竦みであるのも、ゴーストが介在して、どの位格も微行であるような精神分裂なのである。
カインとアベルの間に出現するゴーストは「舌を出した般若」であるが、雌雄異体に変装するのではなく、カインを追い詰めるのは、ヤーウェに呼び出されるような自由の剥奪である。カインはどこへ遁走しても、世界の終わりから脱け出せない。順位や個々の位格は取り消され、息を切らしたカインが顔を上げると、それは追跡して来るはずのアベルの顔なのである。


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