碧空1553 phantom circuit61(種の疾しさをフーガのように追跡する)
1553 phantom circuit61(種の疾しさをフーガのように追跡する)
「バイオリンと蝮」や「琵琶と白蛇」といった図像は遠近法のなかでは雌雄異体の気配の変装に見えるが、実は、擬似半陰陽の自食の光景を二重にして励起する、その励起のイラストなのである。
バイオリンや琵琶を奏でるのは蝮や白蛇であるにしても、この弦楽器は息衝き余る蝮や白蛇の全身がまるで脱皮するような器官の延長であり、その楽音は蝮や白蛇が通り抜けることであるから、その響は取り憑かれるスリルであり、人殺しヴァイドマンが弟子ジュネを通り抜けてフランスの原野が乳白色に励起するような種の疾しさである。
姿を晦まして変脱する「大地の精神の中心」の、その、逃れ易い種の疾しさを、「Notre-Dame-de-Fleurs」(Jean Genet)はフーガのように追跡する。


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