碧空1569 phantom circuit77(ユーゴスラビア!)
1569 phantom circuit77(ユーゴスラビア!)
ユーゴスラビアの刑務所で、ジャンは世界の終わりに出る感触に襲われて失神する。失神したのは、それが世界の終わりではないように目を逸らし、雁から降りたのである。
刑務所から刑務所へ移送される途中で、ジャンは奇妙な細部に巻き込まれていく。それは、20人ぐらいを(なんと、20人ぐらいを!)収容するやけに細長い監房で、二人の(なんと、二人の!)流浪芸人が、眠っている男のポケットの中身を掏り取り元に戻しておく、という技を磨くために指導するカリキュラムにいつの間にか組み込まれていたのである。それはあまりに奇妙な細部であるために小さく小さく(まるでズーム・アップするように)縮んで世界の終わりのようなものに出そうなトリックか仕掛けか濃い霧で、転移発作的に擬死が起こったのである。
つまり、百年にひとたび姿を現わす監房ではなく、ユーゴスラビア(なんと、ユーゴスラビア!)であることを願ったのである。しかし、この擬死は極端に私的であることからオマエノコトナンダゾと呼び出される鏡像のように公然とした死体であることへ身を逸らすのであるが、ユーゴスラビア!を躱せない。


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