碧空1600 phantom circuit108(珍しい昆虫(何でもない!)の救済)
1600 phantom circuit108(珍しい昆虫(何でもない!)の救済)
実在するように(従って実在するかのように)まじなう、それは、目的と場所と原因と比喩の区別がおかされる冒険である。
「私が行くために野火が上がる」といった底知れぬ命令の次元跳躍と変脱は、野火が実在するように(従って実在するかのように)後れて来るはずの「私」が途中までしかやって来ないのである。それは、「野火」(大岡昇平)といった予定調和的な全体をも襲い、反範疇に被曝する。何か話さないではいられない!鶴女房の「壁に写る影」の系譜の何処かで出現する、というふうにぎりぎりのところで辛うじて、この珍しい昆虫は釘づけに救済されるのである。
釘づけになり、額に×や犬と刻印されるような何でもない!汚辱の泥が華ひらく「薔薇の奇蹟」である。


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